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やっぱり気合いです <strong>PART 1</strong>
beyond worker
 2013,07,29

やっぱり気合いです PART 1

「インテンショナリーズ」というデザインレーベルの名は知らずとも、デザイン家電という新たなマーケットを切り拓いた家電ブランド「アテハカ」と「アマダナ」、ホテルという枠に留まらず感度の高い人々を常に惹付け、今も新しい文化を生みだしている「ホテルクラスカ」という名前は誰もが一度は耳にしたことがあるのではないか。家具、インテリア、建築をはじめ、文房具から都市計画まで、僕らの身の回りのものを美しくデザインしていく。時代の先端をクールに走っているようで、どこか懐かしさを感じる彼らのデザインの裏には、代表である鄭秀和さんの気合いと人情があった。

−−−インテンショナリーズさんのお仕事を見ていると、一つのカテゴリーでは括りきれない、既成の職業という枠を超えているなと感じます。そのお仕事のコアにある思想のようなものはいったい何なのでしょうか?

僕が職業として、建築やインテリアなど全てのデザインをやる理由は、まず自分自身エンドユーザーの目線を持っている事と、少し性格的に飽きっぽいんです。「建築」という一つのタームで言ってしまうと、建築というものが一つの形を持ってポンと立ち上がるようにイメージされますが、実際に建築が最終的な形を持つまでに、その内と外で営まれる人の生活や視点、気持ちなどあらゆることを考えながら、建築というものを”醸造”させていくんです。一つの建築ができるまでに、いろんなアイデアが生まれますが、建築は受注から引き渡しまでの期間が長い。そこで、建築としてアウトプットされるまでに生まれた様々なアイデアを、建築とは別のカテゴリーで仕事にしているんです。
SHAPING JAPAN AND BEYOND (500x500)

エンドユーザーとして生活する中で、建築という箱だけではなくて、内部空間、インテリア、家具もあってプロダクトもあって、家電も触るし文具も使う。でも、それらを作る職業は分離されてしまっている。その垣根を取り払って、生活者に沿った、建築のあるべき姿へと戻してあげればいいんじゃないのかな、という思いがありました。

「インテンショナリーズ」とは「確信してモノをつくる」という意味の造語なんですが、どこの会社もやってないことをやりたかった。極端な話をすれば「100メートル9秒台のペースでマラソンを走り抜けるにはどうすればいいのか?」みたいなことです。短距離からマラソンまで、全部やってやろうかなみたいな感じです。創業時の社訓に「家具から超高層まで、既成の枠などない」って書いちゃったから。他のメンバー2人には「おまえカブキ過ぎじゃないの?」とか「デカい口叩き過ぎだろ」と言われましたけどね。

しかし、会社を立ち上げたものの、待っていても仕事がすぐに来るわけないので、一つひとつの仕事を大事にする、来た仕事をきちんとこなしていくというのは創業時から今も変わらない姿勢です。ただ、最大限にデザインの効果を出すにはどうすればいいのか、時にはブランディングという観点が必要だったり、異業種の才能と組んでやったり、様々なプロフェッショナルと組んでやるというのが自分にとっては普通のソリューションでした。当時はまだそんなに一般的ではなかったですけどね。
Music by Comteporary_03_fix (687x449)
<Music Contemporary Production 1997 exhibition>

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