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「パタゴニア」で働くということ <strong>PART 2</strong>
beyond worker 001
 2013,04,10

「パタゴニア」で働くということ PART 2

ー理想の働き方って何でしょう?

まず、あんまり「働く」とか「仕事」いうことがよく分からない。仕事をしないと生きていけない、ということから解放されたら、肩の荷が下りるかもしれないですね。生きることって働くことじゃないから。生きる手段として働くということはあるけど。自分で野菜を育てて自給自足でやれば仕事をする必要もないし。まず生きていくということを考えてその中で大切なものを見つけて、その上で生きるためにやることが「働く」ということなのかな。

その順番で考えられたら、僕は今なんのために働いてるのか、というのが分かるし、生きることにつながってくると思う。旅先で出会った人に鍼を打って、そのお礼にご飯を食べさせてもらえたら、それも「働く」ということになるのかもしれないですよね。僕の仕事内容はオフィスもなくて、お店に来た人とその場で話すのが仕事。子供のガイドでは準備もするけど、現場で子供の反応を見て目の前にあるものに合わせていくしかない。瞬間を形にする、それが僕の仕事の特徴ですね。

ー「自由な働き方」に憧れる人が多いけど、どう思いますか?

僕は自分がやっている仕事しか知らないし、他の会社で働く人がどんな生活をしているのか全然分からないので何とも言えません。僕は自分のしたいことはちゃんとやって、自分の苦手なことは、それが得意な人を発見して、お願いして、ちゃんと「ありがとう」と伝えて。持ちつ持たれつみたいな感じでやってきたから。

奈良の親父は18歳からずっと同じ仕事をやっていて、実家に帰るといつも「いくつになってもフラフラして。一個に決めたらどうや?」と言われます。僕は一つの事をずっとやり続けるのもいいけど、いくつもあることを繋げたりすることが面白いと思ってる。だけど、親父は勤続40年以上の真面目な会社員。最近になってそういう親父を見てすごいなと思うし、一つのことを続けられる人を尊敬してます。

昔の友達から「銀行勤めで仕事がつまらない、お前は楽しそうに生きてていいな!」と言われたけど、どんな仕事でも人の役に立っていると思うし、そもそも銀行勤めなんて自分のできないことをやれている人はすごいと思う。僕はできないことや知らないことがすごく多いので、自分のできないことを人にやってもらった時は、ちゃんと「ありがとう」を言おうと常に意識してます。そういう意味でいろんな人を尊敬してます。

いろんな場所に行っていろいろ見てきたという人でも、見た事実だけじゃなくてそれを受けて自分の中から何かが出てこないと一緒に話していても面白くないし。逆に、一つのことしかやっていなくても、その中で自分なりに何かを見出している人と話すのは面白い。「自分の中から何を出すか?」仕事ってそういうことかなと思う。

パタゴニアは居心地のいい会社だから、十何年も長く務めている人もいれば、辞めて自分で店をやっている人もいる。だけど会社だけに身体を委ねてきた人は新しいことをやりにくいのかも。生きていくことのスタンスが問われるんじゃないかと思います。
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